「繰り返す自然の脅威のはざまで小春日和に心を和す」 (2004.11.15 掲載)

今年の日本は夏以降に襲来した台風・豪雨・地震などの度重なる自然災害に続き、10月23日に発生した未曾有の新潟県中越地震では数10人人々が亡くなり、余震も発生して現在なお多くの人々が避難などの不自由な生活を送っています。被災された人達に心からお見舞いを申し上げます。
私たちの生命活動のほとんどは自然の恵みに依存していますが、異常現象は人間の英知や行動で防ぎ切れないことを一連の災害が示しています。
多くの人達が苦しんでおられる中で、私自身は安穏として秋のひと時を過ごし小春日和を実感できたことをありがたく思います。
「長良川・大雨の名残」:(2004.10.2)

21号台風が接近してほぼ3日後の風景です。ここは郡上市南部の長良川で、水量は普段よりやや高めです。川の中央部の岩がひとつ、水流に抗うように座っている感じでした。
長良川は23号台風では過去に例を見ないほど増水し、国道156号線が数日間不通になり長良川鉄道は現在もなお不通個所があるようです。このあたりも景色が変わるほどの水量だったと思います。
「こうもり・我が家への侵入者」:(2004.10.10)

22号台風の襲来に備えて自宅2階の雨戸を閉めたとき、戸袋からこうもりが出てきました。そのまま屋外の手すりに留めておいたところ、どうしたことか屋内に入り翌日の夜部屋の中を飛び回ることとなりました。折角の侵入者?であるためスケッチしたのがこの絵です。
手のひらに乗るほどの大きさで、耳は体に比べて大きいですが目はあるかどうか判らないほど小さく、体全体はビロードのような毛で覆われています。蛍光灯の下でじっとしていますが、顔面に手を出したら噛み付かれそうになりました。

「水流岩上に「川」を作る」:(2004.10.16)

長良川で見かけた光景です。この岩盤上を流れる水は普通ほとんど目立ちませんが、ここにも23号台風の影響でしょうか水流が3つに別れて小さな滝のようになり、あたかも「川」の字を表しているようです。
普段何気なく眺めている光景も、何か新しい発想で眺めると楽しさが加わります。

「「ミューザ川崎」の造形美」:(2004.10.18)

JR川崎駅前に昨年暮れ完成した複合ビルを描きました。ビルの名前は左側の斜めの屋根にあるシンフォニー・ホールにちなんだものだと思いますが、よく見ると壁面に楽譜が描かれています。右側の高いビルはオフィスなどがあり、この日はここに事務所のあるNEDO技術開発機構に会議で出向いたついでに描いたものです。
川崎市はかって大気汚染に悩まされてきましたが、現在では環境改善とともにこのように近代的な街づくりがなされているようです。

「川崎大師本堂」:(2004.10.18)

NEDO技術開発機構での会議終了後立ち寄ってお参りし、夕方の間隙を縫って描いたものです。
川崎大師は1128年に建立された厄除き大師として有名です。この大本堂は昭和39年に落慶したもので、平安朝の建築様式に近代的な感覚を盛り込んだ高さ約26mの大伽藍です。
描いたときの境内は参拝者もまばらで、本堂は近くに建立されている多くの建物とともに秋の夕日を受けて落ち着いたたたずまいを見せていました。

「川崎大師の記念品を売る人」:(2004.10.18)

川崎大師の境内で見かけた小さな店を描きました。私はここに何度かお参りしていますが、この店の存在には初めて気がつきました。所狭しと掛けたり置いてあるお守りや数珠などに囲まれて、40代と思われる店員は顔の大半がひげで覆われ、お寺の雰囲気にはぴったりの容貌です。夕方で参拝客もまばら、この店員も退屈そうに閉門を待っているかの様子です。
「オオスカシバの幼虫」:(2004.10.23)

自宅に植えたノウゼンカズラに5匹も生息していました。大きさは体長7〜8cm太さ1cmほどでいずれも表面に特徴のある模様があります。指でつまんだ時体を折り曲げて逃げようとしたしぐさからは、虫というより爬虫類を連想させるものでした。さなぎになるまで見届けようと2.3日待っている間にノウゼンカズラの葉は無残にも食い荒らされてしまい、この絵を描いた数日後にはすべて姿を消していました。来年の春には繁殖して庭中の植物が食い荒らされるのではないかと新しい心配が始まります。オオスカシバは蛾の一種ですが、羽が透明であるなど不通の蛾とは多少異なっています。
「ショウジョウソウの紅葉」:(2004.10.25)

ショウジョウソウはポインセチアとよく似た感じで、花自体は非常に小さく葉の一部が赤く染まっていますが、今ではこのようには全体が赤みをおびてきました。花は種子に変り大半が地面に脱落してしまいました。
この花は初めて隣家から苗を頂いたのが一昨年ですが、1年草のため絶えてしまったため今年も数本頂いて育てました。しかしたくさんの種子を採ったので、来年からは自前で増やすつもりです。
「六本木ヒルズの「ママン」」:(2004.10.25)

一昨年だったかに出現した「六本木ヒルズ」に初めて立ち寄りました。ここは多くのオフィスがテナントになった森タワーを中心に再開発された商業エリアで、美術館・やテレビ朝日などもここに位置しています。
森タワーの北側一画は66プラザと名づけられ、その中心部に蜘蛛の形をしたオブジエが設置され待ち合わせの目印などに利用されているようす。高さは10m以上もありそうで、そのリアルな形状には目を見張ります。
「六本木ヒルズ・アリーナ側から森タワーを望む」:(2004.10.25)

森タワー(54階238m)の東側に隣接して毛利庭園があり、アリーナはその南側に位置しています。森タワーは毛利庭園からも描きましたが、ビルが高すぎて全体を表現できなかったのでこのような構図を狙いました。六本木ヒルズのエリアが余りにも大きくバラエテイに富んでいるので、だこの場所を一通り見るにはかなりの時間がかかりそうなので、出直してきたいと考えています。
「「たいやき」の浪花屋総本店」:(2004.10.25)

ここは、1975年のオイルショックのさなかに流行した「およげ!たいやきくん」のたいやきを製造販売している店です。私は9月12日の中日新聞日曜版に紹介されたこの記事を読み、足を運んで描きました。新聞には細かな解説が載っていますが、創業は明治42年(1909)だそうですからまもなく100年になります。店自体は構えが小さくて余り目立たないので、近隣の店などで尋ねながらここにたどり着いた次第です。たいやきを買って食べてみましたが、一般のものとは異なり少し硬めなのが特徴で、ここのノウハウのようです。
「キチョウとコエビソウ」:(2004.10.30)

コエビソウの鉢植えにはまって10年近くなり、現在では3鉢で育てています。10月も終わりのこの日珍しく黄色に変わった葉があるので、よく見たところ黄色いチョウ?でした。昆虫図鑑によるとモンシロチョウと同属でキチョウと言われているようです。気温が低いせいか全然動かないので描かせてもらいました。羽の小さな斑点もモンシロチョウとよく似ています。
「巨人岩・自然の造形」:(2004.11.6)

関市内南部の長良川沿いの道路をドライブ中に見かけた岩です。大きな岩が突っ立っている姿は、大きな巨人かゴリラのような動物が遠方を凝視している様を彷彿とします。丁度胸に相当する部分には小枝が出ており、あたかも扇子か何かを振っているように見えます。この岩はもともと反対側の山と続いていたもので、道路を通すために一部を取り除いた後次第にこのように出来上がったものと思われます。

「アクア・トトぎふ全景」:(2004.11.6)

岐阜県川島町(現在は各務原市)にある河川環境楽園の一角に、今年の夏オープンした淡水魚水族館です。パンフレットによるとここでは約260種28,500の魚類・両生類・爬虫類・植物などが見られるそうです。この日は時間が無かったので正面だけを描きました。1階から4階まで相当広いスペースが設けられているので、一通り観察するためには何度も足を運ぶことが必要のようですし、私の自宅から車で1時間足らずのため、時々覗いてみようと考えています。

「NHK大河ドラマ予告パレード」:(2004.11.7)

地元岩倉市の市民ふれあい祭りの一こまです。平成18年のNHKの大河ドラマに「功名が辻」というのが計画されているそうでが、このドラマは岩倉で生まれ信長と秀吉に仕えた後徳川に属し、関が原の戦いで功をなして土佐藩の領主になった山内一豊の妻を描いたもので、この妻が自分の蓄えておいた金で馬を買って夫を助けたとのエピソードが有名です。ロケは来年から始まるので、多少でも地元の宣伝になれば良いがと期待しています。