「桜」 (1997.5.1 掲載)

日本の国花は桜であることはかなりの人が知っており、桜が開花すると誰もが自然に桜の木に近寄ってしばし花に見とれたりします。普段花が咲かないと注意を向けられないこの「桜」の木も珍しい存在です。
そこで私は葉書絵を始めてから感じたままの桜を特集し、改めて「桜」にまつわる情景を描いてみました。

「五条川」 :(1995.4.8)


私が住んでいる岩倉市内に五条川があり、川の両岸には約1300本の桜が植えられております。この桜並木は「全国桜百選」の一つとして次第に人気が出て来ております。

「裁断橋」 (1997.3.30)


五条川は愛知県犬山市の入鹿池を水源にしており、途中大口町に「裁断橋」がかけられています。この橋は「小田原の合戦(1590)にて18歳で最期を遂げた「堀尾金助」の霊を弔って、母親が熱田(現名古屋市内)の精進川にかけたものをここに復元したものです。

「老樹花を抱く」 (1995.4.9)

桜の花は一般に枝に咲くものと思われていますが、よく見るとこの絵のように幹に張り付いているものもあります。この作品は1995年春、私がメンバーになっている「彩水会」の東京・渋谷の電力館での展示会に出品したものです。

「笑面寺・しぐれ桜」 :(1997.3.30)

桜といえば「そめい吉野」が最もポピュラーですが、しぐれ桜の方が「絵」になると思います。これは私が小牧市内を家内とドライブしていて立ち寄ったお寺の境内で、家内の勧めで描いたものです。

「根尾・淡墨桜」 (1997.4.129)

岐阜県根尾村の「淡墨桜(うすずみざくら)」は樹齢約1500年と言われ、今は亡き小説家の宇野千代さんが保存に努力を続けられたとのエピソードや毎年TVで放映されることなどもあって、地元地区だけでなく関西方面から多くの花見客がバスなどでやって来ます。私は今回で3回来たことになりますが、今年は花が少ないうえに時期も遅かったために少し淋しい感じがしました。それに比べて花見客の多さに目を見張ったほどです。