「2001年の皐月・水無月を楽しむ」 (2001.7.15掲載)

私の地元である東海地方の梅雨は例年より6日早く昨日(7月14日)あけました。ところで皐月(さつき)は陰暦(旧暦)5月、水無月(みなづき)は6月です。水無月は梅雨のシーズンと合わない感じがしますが、旧暦は新暦より1ヶ月ほど遅れており梅雨が終わった時期をさすのにふさわしい名前かも知れません。ところで例年のことながら5月には「母の日」があり、6月は妻の誕生月であるのと「父の日」もあるため、2人の息子のお嫁さん達が色々なプレゼントを贈ってくれました。もらったプレゼントは必ず私の絵の題材になります。描いた10枚近くの作品のうち4枚を載せました。これに新緑を描いた数枚を加え今回のページをまとめました。

「子供の日を迎えるJRツインタワーズ」:(2001.5.2)

JRツインタワーズは一昨年暮に完成し、現在は名古屋最大のシンボルになっています。その建物に今年はこいのぼりが揚げられました。この絵は早朝で建物と駅前広場のどこかとの間に、多くのこいを結びつけたロープが張られている様子を描いたものです。尤もこの建物は200m以上もあるので、ロープはせいぜい20〜30m位の高さからおろしていると思われますが、ビル風の効果もあってどのこいも元気に泳いでいました。
「大正村・うかれ横丁にて」:(2001.5.3)

岐阜県明智町の大正村へは自宅から車で1時間半程度で到達できます。どちらかといえばローカルで普段は割合ひっそりしていますが、ちょうどゴールデンウィークでもあるため家族連れを中心に多くの観光客が行き来していました。大正時代の民家やカフェなどが軒を連ねている様子は「絵になる風景」ですが余り時間が取れなかったので、火縄銃のデモンストレーションなどをビデオ撮影して来ました。
「野良猫・おすそわけを食う」:(2001.5.6)

私の家では残した魚の骨などを庭に出し、野良猫におすそ分けをします。この日は久しぶりにイカの煮付けを造った時のはらわたを出しておいた処、大きな猫が来てこのように舌鼓を打つことになりました。近寄ることは難しいのでビデオ写真との併用で描いたためか、かなりリアルな絵になってしまい、妻などは気持ち悪いと顔をそむけたほどです。やはり自然の動物ですから、えさを食べていても常に周囲に注意を払い、目つきも座っています。
「2001年の母の日に・奈美子さんより」:(2001.5.12)

長男の嫁さんが贈ってくれました。これで4回目ではないかと思いますが、いつも紫を基調にした豪華な花です。長男夫婦には昨年5月に女の子が誕生し、まもなく満1歳になります。まだ私の家には来ていませんが、嫁さんが今秋位には連れて行きたいと言ってくれましたので、会える日を楽しみにこの花と孫娘の写真を見比べた次第です。
「ヒトツバタゴの花」:(2001.5.12)

ヒトツバタゴは自宅近くの神社にある大木で、
長さ1〜2センチの白く細長い花びらが小枝の先に一つ一つ丁寧についており、遠くから見ると綿が枝を覆っているように見えます。別名「ナンジャモンジャ」とも言われていますが、その由来はこの花が「わけがわからない形状」であることから一般的な名前として呼ばれているもののようです。描いていても特徴が出せず、「ナンジャモンジャ的作品」となった次第です。
「五月晴れの木曾三川公園にて」:(2001.5.12)

木曾三川公園は名前の通り、木曽川・長良川・揖斐川に挟まれた、愛知・岐阜・三重3県が接した場所に作られた広大な公園です。この公園は野外遊戯場や花畑などを広くして家族向きに設計されております。この絵は海賊船をモチーフとした場面を描いたものです。ゴールデンウイークは終わっていましたが、五月晴れの下で多くの家族連れが思い思いに楽しんでいました。
「新緑平成道の駅にて」:(2001.5.13)

岐阜県武儀町にある「平成道の駅」は、自宅から約42km車でほぼ1時間で行けるので、妻と一緒に月1回くらいのペースで出かけます。今は新緑がきれいで、山村の落ち着いたたたずまいを満喫できます。この絵の中央の三重の塔は同町の古刹である「高澤観音」の三重の塔のミニチュアです。またこの地の特産は「しいたけ」で、土産物店には「しいたけのクッキー」が並んでおり、いつも試食品をこっそりご馳走になります。カレー味・チリ味・しょうゆ味など4・5種類があっていずれも珍味ですが、実際にはまだ買ったことがありません。
「2001年の母の日に・良治久美子さんより」:(2001.5.14)

二男と嫁さんが妻に贈ってくれたカーネーションです。色は薄いクリームとピンクの混合色で花びらの周囲は薄茶色の縁取りがあり、鉢植えの外篭も真珠状の玉を組みこんだピンク色の針金で編まれています。昨年はカトレアではなかったかと思いますが、毎年趣向を変えて贈ってもらえるのはうれしいものです。今年はこの絵以外にも2枚、主として花の部分にスポットを当てたものを描いています。カーネーションは一つ一つの花には特徴がなく、このように全体をまとめたものの方が収まりが良いことがわかりました。
「新緑に憩う男たち」:(2001.6.4)

午後1時少し前、東京中央区浜町公園の一角で昼食後のひと時を過ごしているサラリーマンを描きました。午前中の仕事疲れから開放され、午後の職場のことも忘れてと言いたいところですが、この感じからすれば皆職場の同僚らしいので、案外仕事のことで語り合っているのかもしれません。周囲は鮮やかな新緑に満ち彼らに活動のエネルギーを与えていることでしょう。
「初夏の五条川にて」:(2001.6.12

五条川にはこのような小さな堰堤が数多くあって、この堰堤も自宅から自転車で10分程のところにあります。この日は余り多くない水が櫛の歯のように流れ落ちていました。堰堤の少し下流側には小さな岩も水面から顔を出しています。ここへは梅雨に入ってからも時々来ますが、この堰堤は増水しても何とか堰堤候(そうろう)の形をとどめています。
「妻のお気に入り」:(2001.6.15)

妻は「アジサイ」の花が大変好きで、自宅にはこのように標準的な花のほか、「額アジサイ」や「アマチャ」など大小5・6株が植えてあります。また妻は、アジサイの花は1年以上の古い枝にしか咲かないとか、挿し木にしてもよく育つなど相当な知識と経験を持っています。私の方は庭の植物に関する知識や育て方への情熱が乏しいので、たえず妻から苦言を投げかけられています。この絵は切り取ってコップにさしたものです。花の色は土壌が酸性・アルカリ性によって変化するほか、日光が強いと濃くなるなど「紫陽花」の名前を物語っています。6月はアジサイが最も中心的な花ですが、妻の誕生月でもあるのでアジサイを好む理由と思いきや、余り関係はなさそうです。
「奈美子さんより妻への誕生日プレゼント」:(2001.6.15)

長男のお嫁さんが妻の誕生祝に送ってくれました。NINA RICCI の高級お札入れです。濃い赤色でさぞかし高価だろうと思います。妻は大変気に入った様子ですが、「持って行くところがあるかしら」と気にしていますので、私から「今度孫娘を見に上京する時には持って行けば」と勧めたわけです。描こうしたら現物が見つからず、妻に頼んでどこからか出して来てもらいました。
「海津町・アクアワールド水郷パークセンターにて」:(2001.6.16)

岐阜県海津町にあるこの公園に来たのは3回目の筈です。ここには以前にも描いたオランダ風の風車をはじめ小さな湖など、どちらかといえば田舎情緒が表現されているように思います。この絵に描いたのは、中央に小川を配し左右には子供達の遊戯室や集会室からなる建物です。この公園は夏休みに多くの親子連れが訪れるようですが、今は端境期で入園者はまばらで花壇などを整備する数人の作業者を見かける程度でした。
「ジャガイモ熟れ過ぎ?」:(2001.6.17)

何ヶ月か前に買って台所の片隅に置いているジャガイモの最後の一つがこのように芽吹いてしまいました。表面がしわしわで黄緑の芽をつけた小さな茎がちょうど手足のように伸び始めています。描いてみたら結構サマになり、最近はやりのキテイちゃんのジャガイモ版にもなりそうです。描き終わったところへ二男夫婦が訪れ、リアルさに驚き気に入ったようでした。ほんものはこれ以上置いておくわけにもいかず、夜のカレーライスの具になってしまいました。
「久美子さんより妻への誕生日プレゼント」:(2001.6.17)

二男とお嫁さんが訪れ妻の誕生祝いにこのような豪華な花束をくれました。白ユリとユリの仲間であるグロリオーサが大部分です。特にグロリオーサはこの絵ではわかりませんが、花びらが波打って反り返りあたかも炎のような形をしているうえ、おしべとめしべが目立つ独特の姿をしています。図鑑によれば日本名は「キツネユリ」と出ていますが、花びらがキツネの目のように細いことに由来しているかも知れません。この花を大きな花瓶にさして1週間以上飾りましたが、その間家の中は甘味のあるユリのにおいが漂っていました。