「2002年夏を送る」 (2002.9.10掲載)

暑さが非常に厳しく、真夏日・熱帯夜の数も例年に比べてはるかに多かった今年の夏がやっと終りそうです。そこでこのタイトルを9月4日付中日新聞朝刊の社説からお借りして、本ページの言い訳にしました。というのは私のこのページ(葉書絵)が3月から約半年ぶりの掲載で、まさに夏が終わる頃に「葉書絵はちゃんとやっているぞ」とのゼスチャーを示すためでもあります。掲載した作品は8月後半に集中的に描いたものばかりでやっつけ仕事の感は免れませんが、いろいろな題材ににスポットをあてて夏の情景をあらわしたつもりです。
なお社説の内容は、この夏は暑さばかりでなく政治家や大企業による不祥事が際立って多かったので、夏の終わりにあたって国民全体がこのような反社会的行動について真剣に考えようではないか、という趣旨であったと思います。いずれにしても社会の暗い状態から少しでも脱出できるよう、自分の一市民として気持ちの安らぎを感じながら、これからも絵を描き皆さんにご覧いただくよう努力します。

「今夏は二本六輪」:(2002.8.17)

自宅庭の一角で山茶花の株の間に笹ゆりが自生して4年になりますが、花は最初の年に1輪咲き、毎年1輪ずつ増えて昨年は3輪咲きました。ところが今年は茎が2本でそれぞれの茎に4輪と2輪の花がつき少しばかり目立っています。このゆりは「タカサゴユリ」と言う名前だそうで最近どこででも豪華な株を見かけるようになり、自然の生命力のすごさに感心しますが、いずれセイタカアワダチソウのように土手や野原を占領するかもしれません。尤も我が家の笹ゆりは肥やしが足りないせいか、2日ばかりで花がしぼんでしまいました。
「炎暑に咲くガーベラ」:(2002.8.19)

昨年のクリスマスに長男の嫁さんから妻にプレゼントされました。その中には小さなシクラメンやポインセチアなどのほか数個の花をつけたガーベラの小さな株が入っており、次から次へと咲き続けました。初夏になってからそれらを分離してそれぞれ鉢植えにしたところ、このガーベラは1〜2輪ですが咲き続けてしかも花が大きくなり、軒先の炎暑の中で元気な姿を見せています。
ガーベラは冬か春の花との印象を持っていましたが、図鑑によると年中鑑賞できるとのこと、ひとつ勉強した次第です。
「瓢箪と女性」:(2002.8.24)

一宮市北東部にある138タワーパークの一角での光景です。ここには何十種類もの瓢箪が植えられ、今はてこのようにいろいろな形をした果実が上部の棚から垂れ下がっています。ここに描いたものはなじみのある形のほかヘチマと見間違えるようなスリム?な形の瓢箪です。ちょうど若いお嬢さんたちが棚のトンネルを通り抜けていました。
「138タワーパークにて」:(20028.24)

上の絵の続きです。ここにある瓢箪はカボチャ状の蓋をかぶったなべという感じです。考えて見れば瓢箪・カボチャ・ヘチマなどはウリ科の植物ですから、このような果実は当たり前かも知れませんが、果肉や種子など果実の中はどうなっているのか確かめてみたいです。
「夜店のにぎわい」:(2002.8.24)

自宅近くの敷地で行われた盆踊り風景の一コマです。このイベントに足を運んだのはずいぶん久しぶりですが、参加者が以前に比べて大変増加し、屋台なども多くなっているのに驚きました。会場はまさにいもこで状態で、おそらく30℃を超えているであろう蒸し暑さも何のその、みんなそれぞれのささやかな目的に挑戦しているようです。
「夏祭の楽しみ」:(2002.8.24)

上の光景の続きです。こちらは水中のゴムボールをつり糸状のもので釣り上げるゲームに興じている子供たちの姿です。ボールが大きく水が入っているのでなかなか釣れないようです。きれいな浴衣がぬれるのもいとわず真剣な表情でチャレンジする子供たちに喝采したいくらいです。この盆踊り兼夏祭が終われば夏休みも後わずか、子供たちも思い出多い2002年の夏ともお別れです。
「五条川の夏の一コマ」:(2002.8.25)

連日の暑さに無関係な動物の姿です。この川では白鷺をよく見かけますが、この日は偶然ひとつがいのアヒルをもかけました。水中にじっと佇んでえさを探すわけでもなく、ただ暑さを避けているだけのようでした。この夏は雨が少ないため各地の貯水池は水枯れと言われていますが、五条川は結構水流が多く鯉なども悠々と泳いでいます。
「夏休み最後の日曜日」(2002.8.25)

ここは岩倉市内の自然生態園で、子供たちが炎暑の下で真剣にザリガニ採りに挑戦しています
8月としては最後の日曜日なのでこのタイトルにしましたが、今年は9月1日を入れると実質的な夏休みとしてはもう1日日曜日があることになります。しかし来週は宿題の総仕上げなのでこのようにのんびりザリガニなどを採っている時間はないかもしれません。
「蛙捕りに興じる親子」:(2002.8.25)

上の光景の続きです。ここでは親子で蛙を採っており、手前の四角な缶にはトノサマガエルが大小2匹入っていました。尤も最初から蛙を採ろうとしていたかどうかわかりませんが。青空の下で親子が一緒になって何かに夢中になっている姿は微笑ましいものです。私にも間もなく孫とのこのようなふれあいのチャンスが来るので楽しみにしております。
「採り残された?果物」:(2002.8.26)

マクワウリが、表面が茶色になり始めるほど熟して藁の上に転がっています。葉や茎はまだ緑鮮やかですが、このままだと果実は間もなく柔らかくなって鳥の餌にもなりかねません。八百屋さんに行けば結構な値段がするだろうに採り残されて朽ちるのは惜しいような。マクワウリという名前は原産が岐阜県真桑村(現在はどこかの市町村に吸収合併されているようで見当たらない)であるらしいす。
「ヴェトナムアリスにて」:(2002.8.30)

このレストランは東京の地下鉄赤坂見附駅上のベルビー赤坂ビルにあります。ヴェトナム料理は前回来たのが初めてでしたが、予想に反して和食と同様あっさりして美味しいです。以前仕事仲間に誘われて夜食事をしたことを思い出し、近くに来たついで昼食をとりに立ち寄ったものです。この絵はレストランの雰囲気を記録に留めるつもりで描いたものですが、お互い正面にいる客と眼が合わないようにテーブルの中央にこのような長い竹製の歌壇?に観葉植物がさしてあります。これもヴェトナム文化の現れでしょうか。
「JR美濃太田駅」:(2002.8.31)

ここは私の父親が住んでいる最寄の駅です。昨年暮母が他界したので91歳の父親が一人で生活しており、この日は父からの急用に応えるため出向いたものです。この駅は私が高校生時代によく利用した駅ですが、2・3年前に前面改築してこのようにスマートな建物に変わっています。確かJR駅舎のグッドデザインを記録されていると読んだことがあります。建物の変化もさることながら、駅周辺にたむろしている多くの若者が殆ど外国人であったことに驚きました。大都会から離れたここでも海外からの流入人口が次第に増えているようです。
「木曽川太田橋」:(2002.8.31)

木曽川右岸の美濃加茂市と左岸の可児市を結んでいる幾つか橋のひとつで、かなり古いもののはずです。周囲は整備されて昔の面影が減っていますが、川の流れは相変わらずゆったりとして周りの変化を映し出しているだけです。