若狭・丹後で海の薫りと新緑を満喫、そして新しい画法のスタート  (2006.7.1 掲載)

3月に入会した地元のNPO団体「イキイキライフの会」のバスツアーで5月21日に若狭と丹後を訪れました。天の橋立には数回来ていますが最後に来たのは約8年前、ここで数枚の絵を描いています。今回はボランティアのグループへの初参加でマイペースでは行動できなかったものの、デジカメ写真の模写を含めて16枚描くことができました。ここには12枚を紹介しています。
また私は4月から地元の水彩画教室に参加しています。この教室は毎月2回開催され、うち1回が講師の先生に指導を受けます。画法は透明水彩絵の具を使った淡い着色で、特に水をたっぷり加えるのは私にははじめてのやり方です。この3ヶ月に6点描きましたので4点をここで紹介しました。今までのはがき絵のマンネリから脱却できると考えていますが、紹介した絵はいずれも先生のご指導から程遠いものです。今後しばらく葉書絵ページを間借りし、上達して作品が増えれば単独ページにするつもりです。
若狭・千鳥苑にて」:(2006.5.21)

千鳥苑は福井県三浜町にあり、「へしこ」(魚を塩漬けにしその後長期間ぬかなどで漬けたもの)と地ビールが有名です。ここには短時間立ち寄っただけのため「へしこ」も地ビールもスキップしましたが、この絵を手始めに描くことはできました。若狭湾を背景にして店先にどんと直立している大きな石灯篭ですが、ほとんどの客は目もくれずに店内に入っていきました。
レストラン「DAIMARU」より天橋立を望む」:(2006.5.21)

宮津で昼食をとったレストランの庭園から天橋立の松並木を描きました。松並木へは行けなかったですが、この日は久しぶりに好天に恵まれたので遠方からもくっきりと映え、短時間ながらスケッチのひと時を堪能できました。遠方の連山・中央の松並木・手前の植え込み松を対比させたつもりです。

宮津・伊根湾にて」:(2006.5.21)

宮津市・伊根湾の一角を遊覧船から描きました。伊根湾はリアス式海岸になっており、大小の島々があちこちに散在しています。いずれも新緑に彩られ、海の青さとのコントラストが印象的でした。少し干潮気味のためか島の海面に接した部分の茶色い岩肌も見えます。

伊根湾・エサに群がるカモメ」:(2006.5.21)

遊覧船には多くのカモメがエサを求めて飛来します。客は乗船前にみやげ物店でエサを買い、海上でばら撒くと中には直接手元からくわえて逃げるのもいるようです。えさはポテトチップ状のため、私は最初ビールのつまみくらいに考えてつい手を出すところでした。乗船前にガイドが説明してくれたようですが聞き漏らしたのです。接近してカモメの大きさに驚きました。
伊根湾の生簀」:(2006.5.21)

伊根湾のあちこちにこのような生簀を多く見かけました。これの役割については聞き漏らしましたが、漁船が密着している光景などから、おそらく捕獲した魚を一時保管するものだろうと推測しました。小さなリアス式海岸では大きな水揚げ用の港ができないので。 
舟屋の町並み」:(2006.5.21)

遊覧船から眺めた光景です。伊根町では船のガレージを舟屋と呼んでおり、 周囲5キロメートルの湾に沿って230軒あまりの舟屋が立ち並ぶ風景は壮観で、全国的にも珍しいものだそうです。説明書意よれば、舟屋は母屋から道路を挟んで海際に建てられ、1階には船揚場、物置、作業場があり、出漁の準備、漁具の手入れ、魚干物の乾場や農産物の置き場等と幅広く活用されています。 2階は生活の場、客室、民宿等に活用されています。

船屋と赤い灯台」:(2006.5.21)

この場所では小さな赤い灯台が舟屋群でひときわ目立った存在で、その景観はこの絵では十分表すことができなかったですが、遠くから見ると舟屋も灯台も直接海上に浮かんでいるようで、独特の詩情を漂わせていました。

伊根湾めぐり遊覧船:(2006.5.21)

私たちが乗った遊覧船を下船後に描いたものです。この船の定員は100名ですがこのときの客は30〜40名でゆったり周囲の景色などを楽しむことができました。遊覧時間は約30分ですが変化する景色や飛来するカモメの姿に夢中になっていて遊覧はすぐ終わってしまいました。
最近は海上遊覧を楽しむことがまったくないので、この短時間の船旅の意義は大きかったです。

知恩寺山門」:(2006.5.21)

知恩寺は「三人寄れば文殊の知恵 」といわれる文殊堂で、知恵を授ける菩薩として有名です。学業成就を祈願するため全国から多くの人たちが集まるそうですが、天橋立とセットになった観光地であるため私たちのような老年組も多くこの門をくぐっています。これ以外に知恩寺本堂も描きました。

廻旋橋」:(2006.5.21)

長さ約36mのこの廻旋橋は船が通るたびに90度旋回する珍しい橋で、天橋立と文殊堂のある陸地をつなぐ橋で、この絵では前方が天橋立に通じています。この橋は大正12年(1923年)に主導で回る橋として建造されましたが、橋の下を通る大型船舶が多くなったため、昭和35年(1960年)5月から電動式となり、多いときには日に50回ほど廻るそうです。私も一度橋が廻るのを見たことがありますが、旋回橋でなく廻旋橋とした理由を知りたいものです。

知恵の輪灯籠と廻旋橋」:(2006.5.21)

智恵の輪灯籠の輪を3回くぐれば文殊様の智恵を授かる、という言い伝えがあります。
この灯籠は享保11年(1726年)に発刊された図に載っているそうですから、それより約200年後に灯籠に接近し最も橋を短くできる位置に廻旋橋が完成したことになります。そのうえ2つのモチーフはバランスよく配置されていると感じました。
ブラシノキ満開」:(2006.6.5)

この絵は上の絵とはまったく無関係で、私の鉢植えを描いたものです。もともとこの植物は、2年程前散歩中に見つけた木の小枝を失敬して挿し木にしたもので、今年初めて花を着けてくれました。ブラシノキとは言いえて妙で、ガラス瓶の掃除ブラシにしても良いくらいです。真っ赤な「ブラシ」は1週間ほどで枯れ落ちて、茎には小さいドーナッツ上の実がたくさん並んでついています。


     水 彩 画 (4号)
新緑の蘇南公園」:(2006.4)

私が本格的に水彩画を習い初めて最初の作品です。先生の指導を受けながら描きましたが、木々の遠近、枝の描写、色のぼかし方などが自己流です。
たけのこ」:(2006.5)

モチーフは良いと思いますが、生気と芸術性が乏しい感じがします。同じモチーフで描いた葉書絵ほうが生き生きして良い感じです。

いちご」:(2006.5)

この絵も先生の指導を受けながら描きました。種の部分や配色に苦労しました。まだ基本が身についていないので、見た目にはきれいても発展性が感じられない作品です。

ビワとレイシ」:(2006.6)

斬新的なモチーフを狙って描いてみました。レイシの表面の模様は自分なりのアイディアですが、まだ先生のコメントをいただいてないのであらためて見てもらいます。葉書絵でも描きましたが、このモチーフは用紙が大きいほうが描きやすいです。