「2006年晩秋に向かって (2006.11.10 掲載)

私が地元のボランティア団体「イキイキライフの会」に入会したのが今年の3月、それ以降この会にすっかりはまってしまったのに加え、他のボランティアグループや水彩画教室への入会などで、それまでの生活習慣が相当に変わりました。当然葉書絵の制作も大幅にペースダウンし、その結果このホームページの更新も暫くぶりとなりました。「イキイキライフの会」の仲間から追加更新の催促があったこともあり、やっと重い腰を上げて4ヶ月余ぶりにページ更新をしました。そのためか掲載した作品も夏から秋までの、長い期間の季節変化を織り込んだものになったように思います。

キキョウの世代交代」:(2006.7.12)

自宅の庭のあちこちでキキョウが咲き競っています。1本の茎でも咲き終わってしおれるものから新しい蕾まで、さまざまの生き様?を見せてくれます。今年はキキョウを水彩画のモチーフとしても23枚描きましたので、葉書絵では少し変わったモチーフで描いて見ました。枯れた花の茎がぐるりと曲がった様子は、散るのを嫌がっているように思われました。
長梅雨・晴れ間を待つ」:(2006.7.12)

今年は6月下旬以降雨続きで7月の中旬でも晴れ間を見ることが少なかったです。この絵は庭のオニユリとキキョウが、日光が射すのを待ち焦がれている情景を描いたものです。同じモチーフで水彩画も描きましたが、この2つの花は色と模様が対照的であるため、それぞれの特徴を描きやすくしているように思います。


晩 夏」:(2006.8.31)

水彩画教室の先生が描かれたセミと松ぼっくりの絵に感動し、また教室の仲間からセミのぬけがらをもらいましたので、死骸を拾い数を増やして描いてみました。同じモチーフは水彩画でも描いています。この絵で面白さを表すためにひっくり返ったのを1匹入れました。葉書絵ではエリアが小さいので迫力がありませんが、4号の水彩画ではそれぞれの特徴を表現でき、もっと面白い絵になりました。描いたのが831日であるため題名を晩夏としました。

「渋谷MARK CITY」:(2006.10.5)

私は東京のある小さな建物管理会社の経営に協力することになり、10月から1ヶ月に1度上京しています。会社は渋谷の道玄坂にありますが、もともとこのあたりは私の10年以上の東京生活でなじみがあるところです。しかし最近あちこちで再開発が行なわれ、この高さ約100mのホテルも20004月に完成したそうです。渋谷から新宿に至るいわゆる下町が新しい高層ビルに囲まれるようになり、10数年前の私が訪れてしていた頃とは様変わりしています。
渋谷区神南にて」:(2006.10.5)

この日は会議の後渋谷から新宿まで歩きました。宮下公園付近で見かけた明治通りの雨の中の光景です。宮下公園の木々は紅葉もせず、覆い被さるように視界を遮っていました。この場所は地理的に神南より神宮前の方が正しいようです。また明治通り沿いは多くの行き交う車の騒音などで必ずしも良い環境とは言えませんが、代々木公園や明治神宮に近く、交通事情が非常に良いのであちこちに高層住宅が立ち並んでいます。
秋雨の中の明治神宮」:(2006.10.5)

渋谷から代々木公園を横切って明治神宮に着いたのは午後4時過ぎでした。天候のせいか参拝客はまばらですが、ここはさすが東京の観光スポットであるだけに外人の参拝客が目立っています。大きなスチールカメラを持ってパチパチやっている1人のアジア系女性を見かけましたが、おそらくプロだと思います。
明治神宮にて」:(2006.10.5)

参道の通路部分に直径が1m近くの大木が立っています。多分クスの木だと思います。ここは過去何度も通り抜けていますがこんな大木でも普段は気が付かず、この日は葉書絵のモチーフを探していたのですぐ目に入りました。神宮内苑の森は全国から集められた主に照葉樹林(葉の表面がつるつるで日光を受けて光る)の人工林で1920年に完成したそうです。東京のど真ん中に造られたこれだけ豊かな森は都民の大きな財産だと思いますが、どれだけの人が認識しているでしょうか。

シクラメン可憐:(2006.10.30)

自宅から徒歩10分ほどの場所で、一宮市の花屋さんが毎週木曜日に花の大安売りをします。私は妻を亡くして以来墓前などに供えるため毎週買っていますが、冬が近づいたのでこのような鉢植えが増えてきました。我が家にシクラメンを飾ったのは何年振りやら。しかも「真綿色した・・・」の歌を思い出させるにふさわしい色です。この葉書絵以外にも4号水彩画を描きました。それの方が上出来と考えていますが、このページへの掲載は次回にします。
中秋のポインセチア」:(2006.10.30)

シクラメン、次のカニバサボテンと一緒に購入しました。こちらは上のシクラメンとは対照的な深紅で、最近冷え込みが気になる居間に暖かさを運んでくれる感じがします。同じ花の絵は以前このページで紹介し説明していますが、花そのものは中心部に集合している緑の点の中の小さな紅い部分であり、大きく赤いのは苞葉といって葉の一部です。ほかの2鉢とあわせて水遣り・施肥・日光浴?など、これから手間がかかりそうです。

歓喜のはじまり・カニバサボテン」:(2006.10.31)

カニバサボテンは花と葉の相対的な形と位置が「憎めない?格好」をしていると思います。さらによく見ていて一部がこのような位置関係にあるものに気が付きました。中央の花が頭部で、左右に突き出た花は両手を連想させます。しかも頭部には口があって笑っている。そこからこの花があたかも万歳をしていると解釈し、このようなタイトルにしました。頭部を実物通りのもっと高い位置に描けば実感が出たはずです。

明治神宮・紅葉のはじまり」:(2006.11.4)

東京の葛飾に住んでいる長男の3歳の次女が七五三で、私も長男のお嫁さんのご両親とともに明治神宮にお参りしました。ここに来たのはちょうど1ヶ月ぶりですが、さすがこの日の境内は着飾った子供や親で賑わっていました。海外の観光客には格好の撮影材料になっており、私の孫娘も外人の「にわか」カメラマンの前で半ば緊張してポーズを作っていました。
この絵は明治神宮入り口付近の紅葉を参宮橋近くから描いたものです。紅葉は実際にはこの絵ほど進んでいなかったです。
明治神宮前より表参道を」:(2006.11.4)

上の絵と反対方向を歩道橋の上から描いたものです。休日の七五三、これに加えて神宮球場ではプロ野球のヤクルトと東京地区大学選抜チームの対抗戦が行われ、人や車の往来は普段の休日より多いと思われます。この界隈は再開発の影響で少しずつ様子が変わっているものの、代々木公園と明治神宮の森や外苑という昔からの光景が支配的であるため、たまにしか出向かない私が変化を実感することはほとんどないです。
原宿駅の向こうにNTTドコモビルを」:(2006.11.4)

明治神宮前の歩道橋から見て以前と大きく変わったのはこの光景です。原宿駅の円いとんがり屋根のはるか向こうに出来たNTTドコモ代々木ビル。このビルは2000年に完成していますが、古風で温かみを感じさせる原宿駅の円屋根と、近代的で冷たさすら感じさせるドコモビルとの対照は、森で隔てられてはいるもの印象的な光景であり、時代の変化を実感させます。ただドコモビルが光線の加減で少し淡く見え、原宿駅のモニュメントの眺望に影響を与えていないのが救いだと思いました。

     水 彩 画 (4号)
図書館」:(2006.6)

水彩画教室での屋外制作で岩倉市図書館を描きました。この教室では静物が主体で風景画が少なく、特に建物は以前から通っている仲間にとっても初めてのようです。私は葉書絵の大半をこれに似たモチーフにしていますが、淡色を主体とした垂らしこみの画法は始めての体験であるため大いに戸惑いました。ただ遠近法によるレイアウトなどは葉書絵で十分経験しているのでスケッチ部分では先生に評価されました。
あじさい」:(2006.7)

自宅のあじさいを4号に描きました。中心となる個々の花の観察が不十分であったため「あじさいらしさ」が出ていないのが残念です。それでも私にとっては葉書絵に比べて写実的に表現できる可能性があるので、この画法を十分体得して葉書絵もこれに近づけたいと思っています。

徳利とチョコ」:(2006.8)

今までの静物は花や果物が主であり、少し趣向をかえてトライしたのがこの絵です。仲間も私の発想には驚いた様子でしたが、徳利表面の微妙な横縞を色の濃淡で的確に表すことは容易ではなく、全体の淡い温かみを「垂らしこみ」で出すことが出来ればこの絵のモチーフが生きてくると考えています。また表面の花柄模様にも一工夫必要です。

ウキツリボク」:(2006.9)

ウキツリボクは私のお気に入りのひとつで、葉書絵は描いてきましたが水彩画は初めてです。まず花の形状と縦の凹凸を、現在習っている水彩画技法でどのように表現するかが課題でした。輪郭を白く残すこのやり方では輪郭をしっかり観察して、それを忠実に表現することが重要だと気づきました。その点では今回は失敗に終わりました。葉の着色でも垂らしこみ技法はまったく機能せず、葉書絵と同様で中途半端な絵になっています。実は今年の岩倉市美術展に向けて8号にも挑戦しましたが、時間切れのため鉛筆のデッサンだけで終わりました。いずれ完成します。

栗とキンモクセイ」:(2006.10)

水彩画の仲間から未熟の栗を1個もらい、次回までに描いておく約束をしました。ただそれだけでは面白みがないので、熟した栗は亡き妻が手に入れて保管していたものを使うこととし、モチーフに変化を加えるため庭でちょうど満開であったキンモクセイを入れたのがこの絵です。
出来栄えは現在習っている画法には程遠い感じですが、熟した栗はイガと実の表情がリアルに描けたのは満足です。先生や仲間もそれなりに評価してくれました。キンモクセイは細かい花の個々の表情を出すことが出来ず、平面的になっているので表現方法が課題です。葉など大きいものは垂らしこみで苦労するので、それを避けようと小さい花に目を向けたが、これも難しいことが実感できました。