ヨーロッパ寸描 「パート1 ロンドン編」 (1997.10.20掲載)

1997921日〜104日の2週間 , 業務のためロンドン(イギリス)・マドリード(スペイン)・ミラノ(イタリア)・デュッセルドルフ(ドイツ)・アムステルダム(オラ ンダ)5カ国を訪問しましたが、この間20余点の葉書絵を描くことができました。
旅行の印象などについては後日「旅行記」をご覧いただくこととし、このページでは作品の幾つかを「パート1・ロンドン編」・「パート2・その他地域編」に分けて掲載しました。
掲載した作品は制作順で 「ロンドン編」 は市内の東部から西部に移動しながらの製作でしたのでこの順番にあげてあります。

 

「ロイヤル・アルバート・ホール」 (1997.9.22)

ロンドンのケンジントン公園の南に隣接した音楽堂で、収容人員は8000人と世界最大級の規模を誇っています。この音楽堂は王立で格式が高く、夏のプロムナード・コンサートなどでも有名とのことです。私が滞在したホテルのすぐ近くにあり、建物の形状がユニークですので描いてみました。

 

「ケンジントン・パレス」 (1997.9.22)

この宮殿はかってヴィクトリア女王が住み、最近はチャールス皇太子と離婚して本年8月末に不慮の死を遂げられたダイアナ妃が住んでおられた所です。ケンジントン公園の一画にありますが、皇室のお住まいとしては比較的地味な感じの建物という印象を受けました。

 

「タワー・ブリッジ」 (1997.9.25)

1894年に完成した全長260mの壮大な橋でテームズ川にかかっており、ロンドン名物の一つです。大型船が通過する時には跳ね上がる仕組みになっておりますが、その開閉は橋の開通当初から水圧によって行われているとのことです。水面から50mの高さにある上部歩道橋からは市街が一望できるとのことですが、夜間ライトアップによって川面に映える姿もなかなかのものです。

「セント・ポール寺院」 (1997.9.25)

ロンドンのイギリス国協会を統括する司教座教会です。着工から35年もかかり1710年に完成したルネッサンス様式の荘厳な建物で、ドームの高さは地上100m以上、地下の納骨堂には歴史上の英雄達が眠っているとのことです。また今は亡きダイアナ妃が1981年7月にチャールス皇太子とここで結婚式を挙げられております。

「ビッグ・ベン」 (1997.9.25)

ビッグ・ベンとはイギリス国会議事堂建物の頂部に設置されている時計の愛称です。この議事堂は1852年に完成しましたが、時計台と建物に配置された数多くのゴシック様式の尖塔が議事堂の荘重な印象を強く与えています。この絵を描いた辺りは、ウエストミンスター寺院付近を含めて車の往来が激しく騒音に悩まされましたが、この絵からは想像できないと思います。

「ウエストミンスター寺院」 (1997.9.25)

イギリスで最高の格式を誇る教会でその完成は11世紀にさかのぼるようです。この寺院は歴代国王の戴冠式場であり、一方歴史上有名な人たちの墓標や記念碑が内部に保管されているので、イギリス歴史の概要が容易に分かるとのことです。また最近ではダイアナ妃の葬儀がここで執り行われたのも記憶に新しいところです。

「ナショナル・ギャラリーとトラファルガー・スクエア」 (1997.9.25)


ナショナル・ギャラリーは19世紀中頃に完成した国立美術館で、ダ・ヴィンチ、ティツィアーノ、レンブラント、エル・グレコ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホなど、1319世紀ヨロッパ絵画2000展以上を収蔵しているとのことです。私は前日鑑賞しましたが、作品は比較的小さな部屋ごとにまとめてあり、落ち着いた雰囲気で見ることが出来ました。もう一つの有名な「大英博物館」とともに入場無料で、このような作品群に気楽に接することができるロンドンっ子をうらやましく思いました。ナショナル・ギャラリーの正面にトラファルガー・スクエアがあり、多くの市民がたむろする中で4頭の黒い大きなライオン像(東京・三越にあるものの原型)が鎮座している光景も印象的でした 。

「バッキンガム宮殿」 (1997.9.25)

ヴィクトリア女王以来のイギリス国王の居城です。建物はどちらかといえば平板的で印象の薄い絵になってしまいました。ここで行われている衛兵の交代式を前日見物しましたが、イギリスの伝統の重々しさを垣間見たような気がします。