「初冬・新しい年に向けて」 (1998.1.1掲載)

いよいよ1998年を迎えました。このページは新年の絵を入れることが出来ないので、昨年12月に描いた初冬の風景を主題にしました。これらは少しばかり秋の紅葉を残した本当に淋しい景色が多いです。また干支が「丑」から「寅」に変わりましたのでこの2個の土鈴を描いた絵を加えました。

「初 冬」:(1997.12.7)

12月に入っても比較的暖かい日が続き、この日はたまたま雨が降りました。丁度雨が止んだ時間を利用して描いたものです。取り入れ前の大根・ネギとその向こうには熟して落ちそうになった柿を題材にしました。寒さが厳しくなって畑のこげ茶色の土が霜に覆われる日もそんなに遠く無いでしょう。

「大塚駅北口にて」(1997.12.8)

東京山手線大塚駅の北口には立派ないちょう並木があります。この時は全部の木々が完全に黄色になり、見事な風景でした。いちょう並木と正面のピンク色のビルとの取り合わせもなかなかのものです。丁度お昼休みで多くのサラリーマンが昼食のために行き来しておりました。一人の若い男性が気分を悪くして道路端にしゃがみこんでおり、通りがかった数人が親切に世話をしようとしている、殺風景な都会での温かさを感じました。

「小石川後楽園入口」:(1997.12.8)

この公園は国の特別史跡・特別名勝になっており、東京ドームに隣接しています。面積は余り広くありませんが、池を中心にしてあちこちに中国の名所の名前をつけた景色に特徴があり、四季折々の景観が楽しめます。この絵は公園の入口を外から描いたものですが、この時はもう夕方でしかも小雨が降っていましたので残った紅葉も薄暗く感じました

「小石川後楽園 九八屋」:(1997.12.8)

九八屋は酒を飲むための建物とのことですが、その酒も八日飲んだら九日休むようにと戒めてこのような名前がついているそうです。こんな所で四季折々の風景を楽しみながら酒を酌み交わすことが出来たらさぞかし気分が良いことでしょう。

「黄 昏」:(1997.12.13)

東海北陸自動車道の夕暮れを岐阜県関市の南端付近で描きました。山々の緑は黒味を帯び、土手の草もすっかり枯れてしまって特徴の無い景色ではありますが、空の夕焼けが美しかったので何とか絵にできました。

「庄内緑地公園正面」:(1997.12.14)

名古屋市の西北に位置するこの公園は運動施設を中心としたかなり広い面積です。この日は名古屋市内の中学生以上の駅伝競走が開催されていました。私の自宅から名鉄電車を利用して1時間足らずの所にありますがめったに来ることはなく、来るたびに新しい何かを発見しているという感じです。この絵は公園の東側の入口を描いたもので、正面は温室、右側は管理棟の一部です。

「庄内緑地公園 温室」:(1997.12.14)

上に描いた温室の内部です。大部分の木々は熱帯地方のものらしく夫々に名札がつけてありますが、それらの名前を記憶することは難しいのでせいぜい絵を描いて特徴等を覚える程度です。その絵もこのようにバラエテイ―に富んだ面白いもの?になりました。温室の中は外部の寒さとは対照的にかなり蒸し暑く、まずメガネの曇りを拭いてからの制作開始でした。

「丑 寅(うしとら)」:(1997.12.22)

1997年の干支である「丑」から1998年の「寅」への移行を描いたつもりです。これらの題材はいずれも私達の詩吟の先生である千田勲氏から毎年頂いている土鈴で非常に可愛らしい置物です。なおこのホームページの新しい表紙の背景はこの絵の「寅」の部分です。

「岩倉駅にて」:(1997.12.27)

名鉄岩倉駅の改札口正面に飾ってあるものを描かせてもらいました。高さが1.5m程度の立派なものです。これを見るといよいよ正月が来るのだなあと実感します。不況の真っ只中で新年を迎える今年は、このような門松を見ることが少ないのではないかと思っています。なおこの絵もホームページの表紙に入れてあります

「正月の準備」:(1997.12.29)

しめ縄の売り場を描いてみました。これも正月の必需品で自然にこのような店に足が向きます。我が家では今年の正月は家内の発案で、玄関に小さなプラスチック製の門松の置物を置くことにしました。半永久に使えそうです。

「正月を待つ」:(1997.12.29)

シクラメンは正月前から春先迄の間最も鑑賞されるものの一つですが、私は初めて描きました。この絵は中央が白に紫の縁取りのあるしわ状のもの、左が薄赤色、右は紫色の夫々オーソドックスな形で、むしろ中央のものが一番描き易かったように思います。そう言えば「シクラメンのかほり」も人気があり、私のカラオケの中で得意な歌の一つです。

「ハンチングの男」:(1997.12.29)

上の2枚を描いたスーパーで見かけた老人を描きました。ベンチにじっと腰掛けて家族を待っているところです。丁度描き終わった時に奥様が戻って来られすぐ姿が消えました。人物画は顔の表情が難しいのでなかなかトライし難いですが、このように単純でモデル?がじっとして動かないのはまだましです。